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このほど私は、致知出版から『現代語訳・学問のすすめ』という本を出しました。今回のセミナーでは、「現代ビジネス人のための『学問のすすめ』」と題して、同書のポイントや、現代に関連する部分、ライティングの苦労話など、仕事や教育、生活に活かせる話をしたいと思っています。というのも、『学問のすすめ』は、現代の問題がすべて書かれている本だからです。
私は、学生のころ『福翁自伝』を読んで、おもしろい人だなと思っていたくらいで、『学問のすすめ』は初編くらいしか読んだことがありませんでした。しかし、翻訳作業をしてみると最初から最後まで驚きっぱなしでした。本書は「明治時代の立身出世論」ではありません。
男女同権、消費社会、社会保障、自由競争、家庭教育、キャリア、自己実現、若年層のニート化、情報化の弊害といった現代につながるテーマが、いたるところに埋め込まれているのです。
例えば、「本に書いてあった」としか言えないような頭でっかちな人間になるのではなく、インプットとアウトプット、その両方をバランスよくのばすことが大事だ、と最近よく聞くようなことが100年以上も前に書かれた本に出ています。福沢が学んだ関西の地で、福沢のユニークな思想を学び、社会や政治仕事について改めて考えてみましょう。
■セミナーの様子■略歴1981年 大阪府生まれ。大阪府堺市在住。同志社大学文学部社会学科を卒業後、出版社および新聞社への勤務を経て、現在、作家・ライター。
作家エージェント(株)アップルシードエージェンシーにスカウトされ2008年、『情報は1冊のノートにまとめなさい』(ナナ・コーポレート・コミュニケーション)でデビュー。31万部のベストセラーになり、続編の『読書は1冊のノートにまとめなさい』(同)と合わせて累計部数は45万部を超える。最新刊は『処方せん的読書術−心を強くする読み方、選び方、使い方』(角川oneテーマ21新書 )
ジャーナリスト出身なので、情報の整理や収集、伝達読み取り、加工などのノウハウは豊富。そのほか、読書術、発想法、仕事術、デジタルツール、文章作成、ウェブ活用にも詳しい。著作のほか、ビジネス記事の執筆、書評、エッセイ、インタビューなど実績を活かして、単行本、新聞、雑誌、ラジオ、テレビ、講演会へと、活動の場を広げている。おもしろくて、読者の役に立つ、実用的なものを書くことがモットー。
■著 作:知的生産の技術研究会・関西TOP > セミナー2012 > 10月セミナー |